CARVER M-200t
¥165,000(1985年頃)
解説
ハイパワーをコンパクトな筐体で実現したステレオパワーアンプ。
独自のマグネティック・フィールド・テクノロジーによってハイパワーをコンパクトサイズで実現しています。さらにブリッジ使用にも対応しており、ハイパワーモノラルパワーアンプとしても使用できます。
従来のパワーアンプでは瞬間の大入力に追従するために常に大量の電力をコンデンサー内に蓄えていたため、電源回路が巨大化してハイコスト化する傾向にありました。この問題を解決するため、マグネティックフィールドアンプでは入力信号の波形(振幅)を検知するモニター回路と、入力信号に追従して電源回路を高速にスイッチコントロールする2つの特長的な回路を搭載しています。そして、この2つの回路によって微弱な入力信号の場合は少量の電力供給に切換え、大振幅波形が入力された場合には瞬時に大量の電力供給へと切換える構造となっています。しかも実際にはオーディオ入力信号の振幅変調を受けて電力側を精密に段階的にコントロールできるため、必要な時に必要なだけのエネルギーを供給する入力信号波形と近似的な波形をもった電力供給とすることとなり、発熱も少なく非常に高効率なアンプを実現しています。
この電力を供給する心臓部となるマグネティックフィールドコイルはACライン電源に直結されているため、高いピークアベレージでも電力不足をきたすことがありません。
スピーカー損傷を防ぐため、プロテクトサーキットを搭載しています。
機種の定格
型式 | ステレオパワーアンプ |
出力 | 110W+110W(8Ω、20Hz~20kHz、THD0.15%以下) 300W(8Ωモノラル、ブリッジ動作時) |
クリッピングパワー | 130W/ch(8Ω、1kHz) 200W/ch(4Ω、1kHz) 350W(8Ωモノラル、ブリッジ動作、1kHz) |
SN比 | 100dB以上(IHF-A) |
周波数特性 | 1Hz~80kHz +0 -3dB(1W) |
全高調波歪率 | 0.15%以下(IHF-A) |
混変調歪率 | 0.15%以下(SMPTE) |
TIM歪 | 0.01%以下 |
外形寸法 | 幅483x高さ89x奥行254mm |
重量 | 4.65kg |