オーディオの足跡

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601IIの画像
 解説 

フリースペースアレイ方式やサブポートエンクロージャーなどの技術を用いたフロア型スピーカーシステム。

601IIにはフリースペースアレイ方式を採用しており、独特のユニットレイアウトとなっています。
フリースペースアレイ方式は901IVで得た間接音と直接音のエネルギーバランスを生演奏と同じにするノウハウをもとにしており、6個のユニットのうちの5本をエンクロージャーの上部にマウントしています。特に4個のトゥイーターユニットに関しては360゜障害物をもたない自遊空間の中に設置されています。
この方式によって再生音は左右のスピーカーの外に大きく広がり、従来のスピーカーには内立体音像を実現しています。また、演奏会場とスピーカーとのシミュレーションから導き出したクリティカルなユニットの取付角度を採用することで室内の全方向に均等に音響エネルギーを放射することを可能にしています。

定在波の悪影響を抑えるため、エンクロージャーに独自のサブポート方式を採用しています。
この方式では2個のウーファーのそれぞれに独立したサブエンクロージャーを設けており、サブポートを介してメインエンクロージャーとつないでいます。このサブポートは定在波の影響を受けやすい周波数付近のQ特性をコントロールしており、コーン紙前面に放射される中低域のエネルギーを抑えてウーファーの背圧をメインエンクロージャーに導いています。
メインエンクロージャーではさらに周波数を整え、上部に設けられたメインポートから低域として放射しています。

低域にはマグネット重量2kgの磁気回路を用いた20cmコーン型ウーファーを2個搭載しています。
このユニットでは高域再生能力を改善するため、ダンパーやエッジの制動値をコントロールしています。また、ウーファーユニットを2個搭載することで実質のコーン紙面積を√2倍とし、大口径ウーファーに匹敵する低音再生能力を確保しています。

高域にはコーン型トゥイーターを4個搭載しています。
このユニットには内部損失が大きくヤング率の高い特殊パルプを採用しており、急激な高域特性の減衰を抑えています。

各ユニットのボイスコイルの絶縁材には、宇宙ロケットの表面処理に対応する特殊高分子物質を採用しており、耐熱特性や熱放散特性に優れた高耐入力設計としています。

ネットワーク部にはデュアルフリーケンシークロスオーバーネットワークを採用しており、1.5kHzから2.5kHzの約1オクターブをトゥイーターとウーファーの両方に受け持たせています。
これにより、帯域によって音の出るユニットが変わることで音像のふらつきの原因となるポイントソースエフェクトを防いでいます。

601IIの製造には自社開発したシンコムIIコンピューターを使用しており、パーツの厳選から製品チェックまでしっかりと管理しています。

機種の定格
方式 2ウェイ・6スピーカー・特殊バスレフ方式・フロア型
使用ユニット 低域用:20cmコーン型x2
高域用:コーン型x4
インピーダンス
クロスオーバー周波数 1.5kHz~2.5kHz(デュアルフリーケンシー方式)
外形寸法 幅355x高さ750x奥行330mm
重量 16.8kg