オーディオの足跡

363 WestBoroughの画像
 解説 

美しい中域とワイドレンジを追求して開発されたスピーカーシステム。

363WestoBoroughは上部に121を備えた構造となっており、121部が中域を受け持つことで優れた中域再生を実現しています。そして、低域にはボーズの米国特許技術であるアクースティマスによるウーファーを用い、高域には新開発のソフトドーム型トゥイーターを採用することでワイドレンジ化を図っています。

中域には121用に開発された11.5cmコーン型フルレンジユニットであるD-222を搭載しています。
このユニットでは従来の11.5cmというサイズを継承しつつ、最高の性能が発揮できるよう仕様を一新しています。まずコーン紙には高い剛性と適度な内部損失を両立するため、パルプにマイカを混入した新素材を厳選して使用しています。また、高域特性を考慮した独特のコーン形状とグラスファイバーを用いた特殊キャップによってスムーズな高域レスポンスを実現しています。
さらに、ボイスコイルにはボーズ独自のアルミエッジワイズ巻きのヘリカルボイスコイルを採用しており、精密なコンピューターコントロールによって四角断面のアルミリボンワイヤーをボビンにギャップ無く巻上げ、線間空隙を事実上ゼロとしています。これにより磁界エネルギーの利用率が向上し、優れたトランジェントレスポンスを達成しています。
フレームにはボーズ独自の射出成型高分子素材を採用しています。この素材はマグネットの磁気でフレームが帯磁することが無く、磁気回路の乱れをシャットアウトしています。

高域には2.5cmソフトドーム型トゥイーターを搭載しています。
このユニットは振動板に非常に薄いテトロンを使用しており、ピークやディップを抑えて色づきの少ない音を可能にしています。また、ドーム外周のホーン部のストロークを短くすることでドーム型なれではの広い指向性を発揮しています。
さらに磁気回路には磁性流体を充填しており、ダンピング特性の改善と歪成分の低減を図っています。

低域には16cmコーン型ウーファーユニットを採用しており、ベースエンクロージャーの内部に搭載したアクースティマス方式としています。
この方式ではウーファーユニットがキャビネット内に隠れているため、音響エネルギーはポート内の空気の質量に共振する形で外部に放射されます。このため仮にキャビネット内で中高域エネルギーや歪が発生しても、その周波数エネルギーはポート内の空気の共振周波数とは異なるため共振は起こりません。このアコースティックフィルター効果によって高い周波数の歪をカットしています。
また、ポート出口には流体力学を駆使した設計を施しており、空気噴出エネルギーの乱気流化を防止しています。これによりポートノイズを除去するだけでなく、低域エネルギーの再生効率も向上しています。

アクースティマス方式ではユニットの前後に配置されたポートを介して音響エネルギーが放射されます。このポートはそれぞれ異なる周波数にチューニングされており、ポートAのチューニング周波数付近ではユニット前側のポートBからは殆ど出力がありません。しかしポートAからはコーン紙をあまり動かさずに大きな音響エネルギーが得られます。逆にポートBのチューニング周波数付近では後側の出力が殆ど無くなり、前側から大きな音響エネルギーが得られます。
この構造によって2つのチューニング周波数の間の部分では両方の出力が相乗されるため、結果的に非常に広い帯域にわたってフラットで高能率な低音を得ています。
このポートでの再生帯域は2オクターブ以上というワイドレンジとなっています。

エンクロージャーには針葉樹を100%用いたMDFを使用しており、音楽的な美しさを追求しています。
さらにサイドパネルはバーズアイメイプル調に仕上げられており、表面には傷などの付きにくい特殊UVコーティングを施して耐久性を高めています。

スピーカー端子には金メッキネジ込み式を採用しています。このターミナルはバナナプラグにも対応しています。

別売りで専用のスピーカースタンドがありました。

機種の定格
方式 3ウェイ・3スピーカー・アクースティマス方式・ブックシェルフ型・防磁設計
使用ユニット 低域用:16cmコーン型
中域用:11.5cmコーン型
高域用:2.5cmコーン型
インピーダンス
許容入力 80W(rms)
210W(peak)
低磁束漏洩 キャンセリング・マグネット方式
接続端子 デュアルバナナ対応ネジ込み式(金メッキ処理)
外形寸法 幅270x高さ581x奥行264mm
重量 16.2kg
別売 専用スピーカースタンド PS-3(2台1組、¥22,000)