Bang & Olufsen BEOGRAM 2402
¥135,000(1970年代中期頃?)
解説
Beomaster2400との連携が可能なレコードプレイヤー。
ターンテーブルの駆動部には電子サーボシステムを用いた高精度のモーターを採用しており、ベルトを介して安定した動力を与えています。
また、支持機構にはB&O独自のサブシャーシ方式を採用しており、アコースティックおよびメカニカルな振動から隔離しています。
ターンテーブル部のプレートにはNEXTEL仕上げが施されており、これ自体がレコード表面に生じる静電気を防止しています。これにより自動的にレコードの静電気を中和してゴミや埃の影響を抑えています。また、センターに組み込まれているアダプターには特殊な感知能力が与えられており、レコードのサイズを検知して所定の回転数にセットする働きを持っています。レコードが無ければ、それも指令してカートリッジの針先を守ります。
トーンアーム部にはナイフエッジ方式を原理とした新しい支持構造と軽量化に耐える新素材を用いたトーンアームを採用しています。
ナイフエッジ方式は支持点における動きが少なく、接点も最小限に抑えられるというメリットを持っており、摩擦の追放に大きな効果を発揮しています。また、黄銅製のごく軽いカウンターウェイトを位置的にトーンアームの支点に近づけることによって慣性モーメントの低減を図っています。
支持部にはメタルと強化ファイバー・プラスチックを合成した新素材を採用し、アーム自体には特殊な強化アルミニウムを用いることで細身でスマートなトーンアームを実現しています。
カートリッジにはMMC-20シリーズ(MMC-20EN)を搭載しています。
このカートリッジは振動子の実効質量を0.4mgに抑えており、慣性モーメントを低く抑えたトーンアームと相まって共振周波数を14Hzに抑えており、とくに波打ったレコードの演奏時にも安定したトレースを可能にしています。
操作機能は前面の傾斜パネルに集約されており、軽いタッチで操作が行えます。
動作はランプで確認できます。
ダストカバーは一体構成となっており、蓋をあけても奥に飛び出さない構造になっています。
製品は完全調査済で出荷されており、ターンテーブルを乗せて輸送ビスを解くだけで演奏が可能となっていました。
また、カートリッジにはコンピューター検査による実測データが添付されていました。
機種の定格
型式 | レコードプレイヤー |
<ターンテーブル部> | |
駆動方式 | ベルトドライブ |
回転数 | 33、45rpm |
モーター | DCタコメーター付サーボモーター |
ワウフラッター | 0.025%(WRMS) |
SN比 | 65dB(WTD) |
速度微調整範囲 | ±3% |
回転数偏差 | 0.05% |
<トーンアーム部> | |
型式 | ローマス型 |
実効長 | 229mm |
トラッキングエラー | 0.11゜/cm |
針圧範囲 | 0~2g |
付属機構 | インサイドフォースキャンセラー |
<カートリッジ部> | |
型名 | MMC20EN |
発電方式 | MI型 |
出力電圧 | 2.12mV(5cm/sec) |
針圧 | 最適(1.2g) |
再生周波数帯域 | 20Hz~20kHz ±2dB |
チャンネルセパレーション | 25dB(1kHz) |
コンプライアンス | 25μm/mN |
負荷抵抗 | 47kΩ |
針先 | 5x17μ楕円 |
<総合> | |
消費電力 | 8W |
外形寸法 | 幅440x高さ85x奥行370mm |
重量 | 6.5kg |