Aurex SS-810
¥125,000(1台、1975年頃)
解説
振動板にカーボンファイバーを採用したブックシェルフ型スピーカーシステム。
低域にはコンケーブ型の振動板を用いた30cmコーン型ウーファーを搭載しています。
振動板にはカーボンファイバー混抄コーンを採用しており、コーン紙材料のパルプに高弾性のカーボン繊維を混抄したことで軽量性と剛性を確保しています。また、形状は凹型センターキャップを用いたコンケーブ型とし、センターキャップ自体も振動板の一部として活用することでクロスオーバー付近のあばれを少なく抑え、極端な共振峰を低減した素直な特性を得ています。
エッジには独自のラジアルエッジを採用しており、曲率半径の異なる二種類のカーブを持たせたΩ型形状を採用することでエッジでの分割振動を抑えています。
中域にはCFRP(カーボン繊維強化プラスチック)振動板を用いた5cmドーム型スコーカーを搭載しています。
CFRP振動板ではカーボンファイバーの持つ高弾性とプラスチックの適度な内部損失を兼ね備えることで、シャープな立ち上がりと耳当りの良さの両立を図っています。
また、エッジにはダブルエッジを採用しています。
高域にはCFRP振動板とエッジサポート構造を採用した3cmドーム型トゥイーターを搭載しています。
高域用と中域用にレベルコントロールを搭載しています。
エンクロージャーには左右対称設計とプレッシャーバランス方式を採用しています。
プレッシャーバランス方式は密閉型に近い効果を持っており、バッフルのポートからは可聴帯域外の不要振動だけを逃がすことで内圧のバランスを保つよう設計されています。これによって密閉型のこもりやバスレフ型のブーミーさを抑えています。
各ユニット別の入力端子を搭載しており、マルチアンプシステムでの使用も可能です。
機種の定格
方式 | 3ウェイ・3スピーカー・プレッシャーバランス方式 ・ブックシェルフ型 |
使用スピーカー | 低域用:30cmコーン型 中域用:5cmドーム型 高域用:3cmドーム型 |
周波数特性 | 20Hz~30kHz -10dB |
最低共振周波数 | 50Hz |
最大入力 | 100W |
定格入力 | 50W |
インピーダンス | 8Ω |
出力音圧レベル | 90dB/W/m |
クロスオーバー周波数 | 600Hz、5kHz |
レベルコントロール | 中域/高域、連続可変 |
内容積 | 95L |
外形寸法 | 幅410x高さ770x奥行430mm |
重量 | 36kg |