TOSHIBA SS-100
¥109,000(1台、1973年頃?)
解説
性能、音質、デザインとも最高級を目指し、スタジオモニターを目標として開発されたスピーカーシステム。
低域には30cmコーン型ウーファーを搭載しています。
振動板にはコンケーブコーンを採用しています。この方式ではセンターキャップを音響放射用として積極的に活用しており、特殊な化学繊維の混合による凹面型振動板を新設計しており、従来の凸面型振動板に換えて採用しています。これによりボイスコイルからの振動伝達が素直になり、波面の伝搬が整うことで自然な音質を実現しています。また、コンケーブコーンではなだらかな高域減衰特製を得ることが出来、クロスオーバー付近での高域周波数特性の荒れによる音の濁りを排除しています。この振動板はオプトロン観測装置を改良導入して開発されており、スピーカーの振動を離れたところから観測して音の濁りについて解明しています。
磁気回路には8kgの大型マグネットを採用しています。
中域には22x11cmのホーン型ミッドレンジを搭載しています。
このユニットにはエッジサポート方式を採用しています。
高域にはアコースティックレンズを装備した6cmホーン型ツィーターを搭載しています。
このユニットではダイアフラムエッジにピンホールを円環状に配置することでカットオフ付近での混変調歪を改善しています。また、アコースティックレンズによって高域の指向特性を改善しています。
中域と高域にはレベルコントロールを搭載しており、それぞれ2dBステップで4段切替が可能です。
エンクロージャーにはバスレフ方式を採用しています。
スイッチ切替により2ウェイ/3ウェイのマルチアンプ接続が可能です。
機種の定格
方式 | 3ウェイ・3スピーカー・バスレフ方式・ブックシェルフ型 |
使用ユニット | 低域用:30cmコーン型 中域用:22x11cmホーン型 高域用:6cmホーン型+音響レンズ |
周波数特性 | 25Hz~20kHz |
最大入力 | 60W |
インピーダンス | 8Ω |
出力音圧レベル | 92dB/W(新JIS規格) |
クロスオーバー周波数 | 700Hz、5kHz |
レベルコントロール | 中域、高域独立可変式 2dBステップ、4段切替 |
外形寸法 | 幅490x高さ790x奥行441mm |
重量 | 43kg |