Aurex C-550M
C-550M:¥13,000(1976年頃)
C-550MS:¥14,000(1976年頃)
解説
カーボンファイバーカンチレバーを採用したMM型カートリッジ。
C-550Mはカートリッジ単体モデルで、C-550MSはシェルに配線済みのモデルです。
カンチレバーにはカーボンファイバーカンチレバーを採用しています。
カーボンファイバーは炭素繊維と熱硬化性樹脂の複合材料で、軽くて剛性が高く、しかも内部損失が大きい特性はカンチレバーとして理想的な材料の一つです。オーレックスでは昭和44年から開発を始め、C-550Mで素材の特長をストレートに生かしたソリッドカーボンファイバーカンチレバーを実現しており、0.37mm径の無垢棒とすることで加工の難関を突破しています。
特性図では17kHz付近にピークが見られますが、このピークを無理につぶさず、中高域のフラットネス向上に利用しています。
このピークはカンチレバー自体に起因しているわけではなくダンパーやマグネットなどを含む振動系によって生じています。
針先にはオーレックスが開発したエクステンド針を使用しています。
エンクステンド針は、針先の接触形状がラインコンタクトタイプと呼ばれるグループに属しており、接触面積が大きくかつ接触面の形状をカッター針に近づけており、高域の分解能とトレーシング歪の少ない再生音が得られています。
また針の素材には、ダイヤモンド針と同等の硬度を持ちながらコストパフォーマンスも良いという特長を持つコランダム結晶という素材を使用しており、高硬度の軸方向が音溝と接触するように研磨してあります。
磁気回路には高域特性が優れたフェライトヨークを使用しています。
機種の定格
型式 | MM型カートリッジ |
周波数特性 | 20Hz~25kHz |
出力電圧 | 5mV(1kHz、50mm/s) |
セパレーション | 25dB(1kHz) |
チャンネルバランス | 1dB(1kHz) |
コンプライアンス | 15x10-6cm/dyne |
直流抵抗 | 470Ω |
インピーダンス | 2.8kΩ(1kHz) |
針圧 | 1.0g~2.0g |
針先 | ウルトラエクステンド針 |
カンチレバー | ソリッドカーボンファイバー |
自重 | 5.2g |
交換針 | N-550C-EX(¥4,500) |