Aurex SB-650
¥67,800(1978年頃)
解説
多機能でありながら、シンプルなデザインと優れた操作性の実現を図ったDCプリメインアンプ。
イコライザー部は、初段パラレル接続、アクティブロードA級動作にエミッタフォロアの出力段の3段直結方式を採用しています。
低雑音トランジスタやRIAA素子に高精度パーツを採用することで、音質を高めています。
パワーアンプ部の出力段は、高耐圧パワートランジスタを使ったシングル・プッシュプルで50W+50Wを実現しています。
回路構成は、初段にデュアルFETを使用し、定電流負荷された差動2段ダーリントン接続ピュアコンプリメンタリーOCL方式となっています。また、入力はICLで全体を通したDC構成となっています。
3段直結構成のトーンコントロールアンプはNF型を採用しており、11点クリック付のボリュームを使うことで正確な変化特性が得られます。
また、トーンディフィートスイッチをONにするとトーン素子をジャンプし、フラットアンプとして動作します。
新設計の保護回路を搭載しており、出力端子のショートなどからパワートランジスタを守り、万一の直流発生にはスピーカーを守ります。また、原因を取り除けば通常状態に戻る自動復帰型となっています。
ミューティングスイッチを一歩進めた機能として、ワンタッチ・フェーダーを搭載しています。
電源をONにするとボリュームツマミのインジケーターが点灯します。音量を絞りたい時にFADERのOUT側を押すと、電子回路の働きにより除々に音が小さくなり、絞りきるとボリュームのインジケーターが消えます。音量を上げる時はFADER
INを押すと、初めに設定したボリュームの位置まで自動的に上がります。
ラウドネススイッチやサブソニックフィルターを搭載しています。
使用頻度の少ないツマミ類を全てシーリングポケットの中に収めることで、多機能アンプでありながらシンプルな操作性を実現しています。
機種の定格
型式 | プリメインアンプ | ||||
<パワーアンプ部> | |||||
連続出力(両ch駆動) |
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全高調波歪率 | 0.02%(定格出力時) 0.02%(5W出力時) |
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混変調歪率 | 0.02%(定格出力時) 0.02%(5W出力時) |
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周波数特性 | DC~100kHz +0 -1dB(Aux) | ||||
出力帯域幅(IHF 0.02%) | 5Hz~50kHz(8Ω、両ch駆動) | ||||
ダンピングファクター | 40以上 | ||||
スピーカーインピーダンス | 4Ω~16Ω(A+Bのみ8Ω~16Ω) | ||||
<プリアンプ部> | |||||
入力感度/インピーダンス | Phono:2.5mV/47kΩ Tuner、Aux、Tape play:150mV/50kΩ |
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録音出力 | Tape rec:150mV | ||||
周波数特性 | 5Hz~100kHz +0 -1dB(Aux) | ||||
全高調波歪率 | 0.02% | ||||
トーンコントロール | Bass:±10dB(100Hz) Treble:±10dB(10kHz) |
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フィルター | Subsonic:16Hz、6dB/oct | ||||
イコライザー偏差 | 20Hz~30kHz ±0.3dB | ||||
Phono最大許容入力 | 250mV(RMS-1kHz、THD 0.02%) | ||||
SN比(IHF-Aネットワーク、ショートサーキット) | Phono:85dB Aux:100dB |
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<総合> | |||||
使用半導体 | トランジスタ:46個 IC:3個 ダイオード:28個 LED:3個 |
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電源電圧 | AC100V、50Hz/60Hz | ||||
消費電力 | 130W | ||||
外形寸法 | 幅420x高さ115x奥行317mm | ||||
重量 | 9kg |