ALTEC LANSING 770A
価格不明(1台、1970年発売)
解説
エレクトロニッククロスオーバーとパワーアンプを一体化したエレクトロニッククロスオーバーバイアンプ。
770Aは低域用と高域用の2台のパワーアンプとエレクトロニッククロスオーバーネットワークを内蔵しており、2873Aバルセロナや2875Aグラナダなどのアクティブスピーカーシステムに採用されていました。
ダイナミックレンジの大きな録音を再生する場合、低音域の再生にアンプ全体のエネルギーが消費される傾向を生じるため、高音域のアンプのクリッピングによる歪が発生することがあります。
バイアンプ構成とすることでこの現象を防ぎ、スムーズな再生音を実現しています。
直流クロスオーバー歪を除去することに成功しており、低レベル再生時に中高音域の音質悪化を防いでいます。
また、問題となるIM歪は通常のIHF方式では検出できない値まで低減しています。
アルテックスピーカーを駆動するのに最適なダンピングファクターに設定されており、トランジェントレスポンスが改善しています
分割周波数はアルテック指定の500Hz及び800Hzに切替できるよう設計されています。また、減衰特性は12dB/octとなっています。
低音域用、高音域用のそれぞれのアンプはフロントパネルにゲインコントロールを備えており、バランス調整が可能です。
アルテック独自のフェールセーフプロテクションサーキットを内蔵しており、不慮の事故による出力トランジスタの焼損を防振します。
機種の定格
方式 | エレクトロニッククロスオーバーバイアンプ |
出力 | 低域用:60Wrms(8Ω) 高域用:30Wrms(8Ω) |
高調波歪率 | 0.3%以下(20Hz~20kHz) |
周波数特性 | 20Hz~20kHz ±0.5dB |
ダンピングファクター | 25 |
ハム、ノイズレベル | -80dB以下 |
入力感度 | 0.5Vrms |
クロスオーバー周波数 | 500Hz、800Hz(切替可能) |
減衰特性 | 12dB/oct |
制御範囲 | 26dB |
外形寸法 | 幅230x高さ165x奥行230mm |