AKAI GXC-704D
¥49,800(1979年頃)
解説
GXヘッドをはじめとするAKAIの技術と経験を注ぎ込んだカセットデッキ。
ヘッド部にはGXヘッドを採用しています。
このヘッドではローノイズ・クリスタル・フェライトをヘッドコアに使用しており、パーマロイやセンダストなどの金属ヘッドに比べて周波数特性や歪率、ダイナミックレンジなどの諸特性で優れているばかりでなく、耐摩耗性やノイズの少なさ、ゴミがつきにくいなどの点でも優れた性能を発揮しています。
メカニズム部には新テープ走行メカニズムを採用しています。
従来のメカニズムでは、ヘッドにピン状のテープガイドが直接取り付けられていますが、テープとの接触面が狭いテープガイドでは、テープ厚、幅ともに繊細なカセットテープの形を崩さずにコントロールすることが難しく、テープエッジのまくれやたわみ、圧着ムラ等の現象が起こりやすいなどの問題点がありました。
GXC-704Dのメカニズムではテープガイドをヘッドから離すとともにテープとの接触面を広くし、テープを傷めないよう設計しています。これにより安定したテープ走行を確保するとともに音質に直接影響を及ぼす録再ヘッド部分でのたわみや圧着ムラを追放しています。
4ポジションのテープセレクターを搭載しています。
ノイズリダクションシステムとしてドルビーNRを搭載しています。
VUメーターに加えてピークレベルインジケーターを搭載しています。
タイマースタンバイメカを採用しており、留守録音や目覚まし再生に対応しています。
同軸大型入力ボリュームを採用しており、フェードイン、フェードアウトが楽に操作できます。
ヘッドホンの音量も調整できるアウトプットボリュームを搭載しています。
モノマイク機構を採用しており、1本のマイクでLチャンネルの端子を使用すると自動的に信号がRチャンネルにも振り分けられ、ボーカルのセンターマイク使用が可能です。
ダイレクトファンクションチェンジレバーを採用しています。
テープエンドでメカが開放されるオートストップ機構を搭載しています。
カセットホルダーの開閉がスムースなオイルダンプイジェクト機構を採用しています。
機種の定格
型式 | カセットデッキ |
トラック方式 | 4トラック2チャンネルステレオ方式 |
ヘッド | 録音/再生:GXヘッドx1 消去ヘッドx1 |
モーター | 電子制御DCモーター |
ワウフラッター | 0.05% WRMS(JIS) |
早送り・巻戻し時間 | 120秒(C-60テープ使用時) |
入力感度/インピーダンス | Mic:0.25mV/600Ω適合 Line:70mV/100kΩ |
出力レベル/インピーダンス | Line:410mV/20kΩ以上 Headphone:100mV/8Ω |
周波数特性 | 35Hz~14kHz ±3dB(LNテープ) 35Hz~14kHz ±3dB(LHテープ) 35Hz~15kHz ±3dB(CrO2(SA)テープ) 35Hz~15kHz ±3dB(FeCrテープ) |
歪率(1kHz、0VU) | 1.3%(LN/LHテープ) |
S/N比(第3高調波3%レベル基準 聴感補正あり) | 54dB(LN/LHテープ) 56dB(CrO2(SA)/FeCrテープ) ドルビーNR使用時改善量:6dB(1kHz)、10dB(5kHz) |
電源 | AC100V、50Hz/60Hz |
消費電力 | 10W |
外形寸法 | 幅380x高さ150x奥行295mm |
重量 | 6.1kg |
付属 | コネクションコード |