AKAI 4000Dpro
¥86,800(1975年頃)
解説
New4000シリーズの中で生録用に特化したテープデッキ。
38cm/sのテープ速度を1モーターで維持するためメカニカルクイックテンション機構を採用しています。
メカニカルクイックテンション機構では2個の違ったトルクを持つプーリーを使用し、アイドラーを瞬時に移動させトルクを2段階に切換えます。このアイドラーの垂直運動をオイルダンパーの働きによって正確かつ円滑に行う事で1モーターで38cm/sの安定走行を実現しています。
ヘッド部には3ヘッド方式を採用しており、消去・録音・再生のそれぞれに専用ヘッドを使用しています。これにより録音時に同時モニターが可能となっています。
また、VUメーターもモニタースイッチと連動しており、プログラムソースの入力レベルと再生レベルに自動的に切換えられます。
ヘッドには1ミクロンギャップヘッドを採用しています。
操作性を考慮した2レバー方式を採用しています。
2ポジションのテープセレクターを搭載しており、一般のローノイズテープとワイドレンジテープのそれぞれに最適な周波数補償が得られます。基準テープはスコッチ#211をローノイズポジションに、アカイから発売していたローノイズテープをワイドレンジに選定してイコライザーカーブを設定しています。
ラインとマイクの各入力をそれぞれ独立させた回路設計を採用しており、ミキシング録音が可能です。
また、マイクロホンの代わりにDIN入力を使ってライン入力とミキシングすることも可能です。
一時停止機構を搭載しており、録音/再生状態のままで一時的にテープ走行を停止できます。一時停止ボタンを解除するとそのまま録音/再生が続けられます。
録音インジケーターランプを搭載しています。
4桁テープカウンターを搭載しています。
持ち運びに便利なハンドルや前蓋つきレザー仕上げケースを装備しています。
機種の定格
型式 | テープデッキ |
トラック形式 | 2トラック・2チャンネル・ステレオ方式 |
最大使用リール | 7号 |
テープスピード | 38cm/s、19cm/s(±2%) |
ワウフラッター | 0.07%WRMS(38cm/s) |
周波数特性 | 38cm/s:30Hz~27kHz ±3dB(0VUレベル) |
歪率 | 1.0%(1kHz、0VU) |
S/N比 | 62dB |
消去率 | 70dB |
録音バイアス周波数 | 100kHz |
ヘッド | 録音ヘッドx1 再生ヘッドx1 消去ヘッドx1 |
モーター | 1スピード4極インダクションモーター |
早送り巻戻し時間 | 200秒(50Hz、370mテープ使用) |
入力 | Mic:0.5mV/-64dB(適合インピーダンス600Ω~10kΩ) Line:70mV/-21dB/入力インピーダンス240kΩ Din:3mV/29kΩ |
出力 | Line:1.23V(0VU時)/負荷インピーダンス20kΩ以上 Din:0.5V(0VU時) Headphone:8Ω |
電源 | AC100V、50Hz/60Hz |
外形寸法 | 幅420x高さ325x奥行212mm(蓋付き) |
重量 | 13.0kg(蓋付き) |
付属 | コネクションコード 38cm/s用ピンチローラー・キャプスタン |