オーディオの足跡

AIWAの製品をヤフオク!で検索
PR:ヤフオク!で中古オーディオを検索

XK-S7000の画像
 解説 

アナログデッキの限界に挑戦し、スーパーA・M・T・Sやストレスフリー6N巻線ピュアアモルファスヘッドを採用したカセットデッキ。

ノイズリダクションシステムとしてドルビーSタイプを採用しています。
ドルビーSタイプは、レコーディングスタジオで採用されたプロ用のドルビーSR(スペクトラル・レコーディング)を民生用カセットに最適化したノイズリダクションシステムで、低域で最大10dB、高域で最大24dBのノイズ低減効果を実現しています。また、従来のNRにありがちなパンピング(動的副作用)が無く、自然な高音質を実現しています。
ドルビーSタイプはBタイプと聴感上の互換性を有しているため、Bタイプ搭載のカセットデッキなどで再生できます。

テープ振動を徹底防止するためスーパーA・M・T・S(Super Anti Modulation Tape Stabilizer)を搭載しています。
スーパーA・M・T・Sはアイワ独自のスタビライズド機構であるA・M・T・Sの発展型にあたります。カセットボックスは非磁性のアルミ板と無反発性ゴムの2層構造を継承しながら、ハーフ本体の表面にかける圧力を従来の1kgから1.5kgに強化し、さらに裏面からも異なる性質の無反発ゴムで圧着することで、さらなる振動低減を実現しています。
また、デッキ内部の振動源であるキャプスタンモーターを3層構造の制振鋼板2枚と特殊制振ゴムで支持し、フローティングさせています。さらに、録音ヘッド及び再生ヘッドの取付けを2点支持から3点支持に強化し、重量級のヘッドブロックに精密固定するとともに、無反発性ゴムで両側からダンプするヘッドスタビライザーも装着されています。
これらの構造により徹底した制振メカニズムを実現し、さらなる高音質化を図っています。

生テープ専用の録音ポジションであるBTOR(Blank Tape Optimized Recording)システムを搭載しています。
従来のカセットデッキでは、一度も使用していないテープに録音する際も消去ヘッドを通過し、消去電流により信号系に影響を与えていました。これをBTORで改善することで、音質改善を図っています。

リアル18ビット・リニア・デュアルD/Aコンバーターを搭載しており、デジタルソースからデジタルのままダイレクトに接続できます。
D/Aコンバーター部は左右チャンネル専用の独立デュアル構成で、D/Aコンバーター専用巻線、デジタル系/信号系の独立整流回路、独立電源回路で構成された完全独立電源方式を採用することで相互干渉を排除しています。
また、デジタル部は専用シールドケースによって隔離し、オーディオ系への影響を抑えています。さらに、全てのデジタル系クロックを停止させることができるON/OFFスイッチも搭載しています。

録音・再生ヘッドにはストレスフリー6N巻線ピュアアモルファスヘッドを採用しています。
高音質を追求するため、ヘッド巻線にStress free-6Nines純度99.99997%以上の超高純度銅をコストを無視して採用しています。LC-OFCやPC-OCCは4Ninesと呼ばれる99.99%以上の銅でしたが、6Nでは不純物が100ppmから1ppmまで減少しており、原子配列の歪が消え、電子の流れの乱れを抑えています。
また、ヘッドコアにはオーディオ用磁気ヘッドとして優れた特性を持つ、磁束密度の極めて高い12層ラミネート・ピュアアモルファスヘッドを採用しています。

消去ヘッドにはセンダスト材を採用しています。
デュアルキャプスタン・メカニズムは、シングルキャプスタンに比べ、高いテープテンションが一定してかかり、テープとヘッドの密着度も高くなっています。このため、消去ヘッドや録再ヘッドに通常のフェライト材を使用すると、フェライト材の保磁力=Hc(0.1~0.15)に伴う自発磁化作用で、テープ信号の高域劣化を引き起こします。
Hcが0.007~0.02と非常に低いセンダスト消去ヘッドを使用することで、テープの音質劣化を防止しています。

制振メカニズムを採用しており、重量級の高剛性シャーシやキャビネットに加え、底部には密度の高い針葉樹系MDFボードによるレゾナンスダンピングウッドベースを採用しており、外部振動を低減しています。また、プリント基板に振動減衰特性の速い制振タイプを採用しています。
さらに、電源トランスがもたらす微振動にも注目し、防振防磁型の大型電源トランスを外付けにしています。
また、重量級インシュレーターやヘッドスタビライザー、バイアスシールド構造のヘッドブロック、3点支持高剛性ヘッドベースなど、制振を徹底追及しています。

音質劣化の原因となる電子スイッチや切換回路、コネクタ、プリントパターンの引き回しなどを極力排除し、シンプルでストレートな信号伝送を図っています。
また、スルーポジション付きMPX回路や、金貼りリレーによる演奏時オープンタイプ・ミューティング回路など、OFF時に音質劣化をさせない伝送メカニズムを搭載しています。

デジタル系、メカロジック系、ディスプレイ系、信号系、ドルビーS NR系のプリント基板をそれぞれ独立させ、十分な間隔を置いて配置することで相互干渉を排除しています。
また、メカロジック系とディスプレイ系はそれぞれ内部シャーシで隔離させ信号系への干渉を排除しており、さらにD/Aコンバーター用プリント基板は専用シールドケースによって隔離されています。

テープ性能を引き出すマニュアルキャリブレーションを搭載しています。さらに、内蔵された発振器は400Hzと10kHzに設定されており、ワイドな周波数特性の調整が可能です。
また、キャリブレーション時にはレベルメーターが0.5dBステップに拡大されるため、高精度なキャリブレーションが可能です。

ディスクリート構成による低出力インピーダンス電源を採用しています。

PC-OCC低容量ヘッドワイヤーを採用しており、再生イコライザーに直付けしています。

低歪率コアを使用したPC-OCC巻線トラップコイルを採用しています。

ON/OFFが可能なディスクリート構成のドルビーHX Pro回路を搭載しています。

超低歪率ドルビーNR ICを搭載しています。

銅メッキ放熱板を採用しています。

金メッキが施された低接触抵抗型入出力ピンジャックを採用しています。

高音質コンデンサや高精度パーツを採用しています。

ヘッドホンジャックには金メッキ端子を採用しています。

窒素ガス封入金貼りリレーを3個使用しています。

オートローディング式カセットドアを採用しており、カセットを入れると自動的に閉じます。

スーパーバイアス回路を搭載しています。

3モードディスプレイON/OFFスイッチを搭載しています。OFF時はクロックが停止します。

他のデッキのキャリブレーションやスピーカーの位相チェックに利用できる低歪率発振器出力が可能です。

クイックレスポンスAIメカニズムを採用しています。

プリエンドウインカー付きリニアカウンターを搭載しています。

大型FLマルチモードディスプレイと24セグメントx2chピークホールド付きピークメーターを搭載しています(Auto/Manual Reset可能)。

ワイヤレスリモコンが付属しています。

機種の定格
型式 ステレオカセットデッキ
ヘッド 録音:Stressfree-6N巻線ピュア・アモルファスヘッド
再生:Stressfree-6N巻線ピュア・アモルファスヘッド
消去:ダブルギャップセンダストヘッド
モーター キャプスタン用:ミューフラットDCサーボモーター
巻取り及びFF/RWD用:DCモーター
スーパーAMTS/カセットドア用:DCモーター
ワウフラッター 0.025%(W・Peak)
±0.045%(WRMS)
周波数特性(-20dB録音) LH:13Hz~20kHz ±3dB
CrO2:13Hz~21kHz ±3dB
メタル:8Hz~25kHz -10dB
     13Hz~23kHz ±3dB
SN比(ピークレベル) 63dB(NR off、メタルテープ)
84dB(Dolby S NR on、メタルテープ)
外形寸法 幅430x高さ150x奥行415mm
重量 11.8kg
付属 ステレオピンコードx2
リモートコントローラー