AIWA AD-FF70
¥84,800(1982年頃)
解説
コンピュ・ブレインとドルビーHXプロを搭載したステレオカセットデッキ。
アクティブ・サーボ・バイアス理論を応用したドルビーHXプロを搭載しています。
ドルビーHXプロでは、中低域成分が多い時はバイアスを深く、高域成分が多い時はバイアスを浅く調整することで、トータルでの実効バイアス量を一定に保っています。これにより、ハイレベルの高域信号によって起りやすいテープの飽和現象を押さえ、クリアな録音を可能にしています。
また、ドルビーHXプロは録音時だけにのみ動作するため、どんなデッキで再生してもその効果を発揮できます。
テープの性能を引き出すため、バイアス値・録音感度・イコライザー値を自動的に設定するコンピュ・ブレイン機能を搭載しています。
コンピュ・ブレイン機能では、調整ポイントはバイアス・イコライザー・録音感度ともに各32ステップあり、約16秒で3万通りからテープに最適な値を選び出します。
また、コンピュ・ブレインで調整されたデータがノーマル・クローム・メタル別にメモリーされる3ポジション・データ・メモリを搭載しています。
メカニズム部にはスーパースタビライズドテンション・デュアルキャプスタン方式を採用しています。
デュアルキャプスタン方式では、2個のキャプスタンを装備し、それぞれをわずかにずらせて回転させることによって、カセットハーフ内のテンションむらを改善し、テープとヘッドを常に一定の力で圧着させています。
スーパースタビライズドテンション・デュアルキャプスタン方式では、さらにキャプスタンにマイクログレイン・プロセシングによる特殊な表面処理を施し、テープとキャプスタンとの間で発生するスリップを抑え、ヘッドタッチを改善しています。
テープ残量を分秒単位で表示するテープ・カウンターを搭載しています。
使用しているテープのタイプに合わせてテープレングス・スイッチを切換えることで、C-46テープからC-120テープまでの残り録音時間をカウントします。さらに、このカウンターは早送り時や巻戻し時にも動作します。
ヘッドにはDXコンビネーション3ヘッドを採用しています。
ノイズリダクションシステムとしてドルビーB・Cタイプを搭載しています。
自動消磁システムであるADMSを搭載しており、ヘッドの帯磁を防いでいます。
自動的に曲の頭を8秒間ずつ再生するイントロプレイ機能を搭載しています。
曲の頭を探すミュージックセンサー機能を搭載しています。
ピークホールド付きFLメーターを搭載しています。
再生ボリュームを搭載しています。
リピート機構を搭載しています。
キュー・レビュー機能を搭載しています。
オート/マニュアルレックミュートを搭載しています。
オートテープセレクターを搭載しています。
MPXフィルターON/OFFスイッチを搭載しています。
リモートコントローラー接続端子を搭載しています。
タイマースタンバイメカを搭載しており、外部タイマーを接続することで留守録音や目覚まし再生が可能です。
機種の定格
型式 | ステレオカセットデッキ |
トラック方式 | 4トラック2チャンネル |
モーター | キャプスタン用:システムサーボモーター リール用:DCモーター |
ヘッド | 録音、再生:コンビネーションDXヘッド 消去:Hi-Bsダブルギャップセンダストヘッド |
ワウフラッター | ±0.045%(W・Peak) 0.025%(WRMS) |
周波数特性 (-20VU録音/0VU録音) |
ノーマルテープ:20Hz~18kHz ±3dB/20Hz~11kHz ±3dB クロームテープ:20Hz~19kHz ±3dB/20Hz~14kHz ±3dB メタルテープ:20Hz~20kHz ±3dB/20Hz~17kHz ±3dB |
SN比(WTD、1kHz、 3%3次高調波歪率、 メタルテープ) |
60dB(Dolby NR off) 68dB(Dolby B type on) 75dB(Dolby C type on) |
歪率 | 0.9%(メタルテープ) |
入力感度/インピーダンス | Line:50mV/50kΩ以上 Mic:0.3mV/200Ω~10kΩ |
出力レベル/インピーダンス | Line:0.41V/50kΩ以上 Headphone:1.5mW/8Ω |
電源 | AC100V、50Hz/60Hz |
消費電力 | 33W |
外形寸法 | 幅420x高さ110x奥行286mm |
重量 | 5.5kg |