AIWA AD-7400
¥59,800(1977年頃)
解説
テープとの相性を大切にしたMFR(More Flat Response)シリーズのステレオカセットデッキ。
バイアス3段と録音イコライザー3段、再生イコライザー2段が独立で切換えられるテープセレクターを採用しており、各種テープの能力を引出しています。さらに、最も種類が多く、それぞれの特性が異なるLHタイプのテープに対しては、バイアス微調整ツマミで適正なバイアス値を選ぶ事が可能です。可変範囲は±10%の範囲で調整できます。
VUメーターのほかに、+3dB、+7dBで店頭する2ステップピークインジケーターを搭載しており、VUメーターでは追従できない瞬間的なパルシブな音に対しても、+3dBで黄色のピークインジケーターが警告レベルを、+7dBで赤色のピークインジケーターが歪レベルを示します。
モーターには38パルスFGサーボモーターを採用しており、モーターからの発電周波数が常に一定になるようモータースピードをコントロールしています。また、従来のモーターに比べ応答速度が極めて速く、正確で確実な速度制御が行えています。
さらに、真直度、真円度を追求したキャプスタンの使用、大型フライホイールや特殊形状のリール軸の採用により、ワウ・フラッターを改善しています。
テープの装着方式には正立型のローディング機構を採用しています。
また、イジェクト操作もアイワ独自のオイルダンプ方式を採用し、ソフトタッチの操作フィーリングやテープ駆動系の精密なメカニズムを保護しています。
タイマースタンバイメカを搭載しており、別売りタイマーを接続することで、留守録音や目覚まし再生が可能です。
また、スタンバイ状態ではピンチローラーとキャプスタンは離れてセットされるため、メカニズムに負担がかかりません。
ライン入力からの録音時のSN比を大幅に改善する入力セレクターを搭載しています。
これにより、ライン入力からの信号を抵抗で落として、再びマイクアンプで増幅する従来の方式とは異なり、ダイレクトに録音アンプに送込むことが可能です。
テープステレオ特有のヒスノイズを低減するドルビーシステムを搭載しています。
オートストップには、ホール素子とICの組み合わせによる無接点方式を採用しています。
ヘッドには、コア部ガード部の双方に耐摩耗性に優れた超硬質フェライト使用のフェライトガードヘッドを採用しています。
頭出し機構にはクイックレビュー・キューを採用しており、録音・再生状態のまま早送り・巻戻しのボタンを押せばモンキートークをたよりに頭出しが可能です。
録音ボリュームのほかに再生専用ボリュームを搭載しています。
プレイヤーシンク端子を搭載しており、アイワのレック・シンク端子つきレコードプレイヤーと接続すれば、レコード録音時、プレイヤーのスタートと同時にデッキのポーズボタンが解除されます。
テープ照明ランプを搭載しています。
機種の定格
型式 | ステレオカセットデッキ |
トラック形式 | 4トラック2チャンネル |
モーター | D38パルスFGサーボモーター |
ヘッド | フェライトガードヘッド |
周波数特性 | LHテープ:20Hz~15kHz(30Hz~13kHz ±3dB) FeCrテープ:20Hz~17kHz(30Hz~15kHz ±3dB) CrO2テープ:20Hz~17kHz(30Hz~15kHz ±3dB) |
SN比 | 65dB(Dolby NR on、FeCr、ピークレベル) |
ワウフラッター | 0.05%(WRMS) |
テープ速度 | 4.8cm/s |
早送り、巻戻し時間 | 90秒(C-60) |
録音方式 | ACバイアス |
消去方式 | AC消去 |
入力感度/インピーダンス | Line:50mV/50kΩ以上 Din:0.1mV/3kΩ Mic:0.3mV/200~10kΩ適合 |
出力レベル/インピーダンス | Line:0.775V/10kΩ以下 Din:0.775V/10kΩ以下 ヘッドホン:3.4mW/8Ω |
使用半導体 | トランジスタ:34個 ID:3個 ダイオード:22個 LED:2個 |
電源 | AC100V、50Hz/60Hz |
消費電力 | 10W |
外形寸法 | 幅420x高さ150x奥行300mm |
重量 | 7.5kg |
付属 | ヘッドクリーニング棒 接続コード |