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 解説 

A&Mのパワーアンプ第2弾として発表された真空管パワーアンプ。

出力管にはKT-88を採用しており、KT-88の実力をフルに引き出し、現代に通用する最新を目指して設計されています。

ドライバー段には12BH7Aを用いたカソードフォロア回路を採用しています。
プレート損失の大きい12BH7Aによって低出力インピーダンスで波形歪の無い強力なドライブ電圧をパワー管に供給しています。
また、パワー管とは直接結合としており、コンデンサーを排除することで過渡歪の無い安定したドライブを実現しています。

フロントパネルに出力管バイアス電流調整用のメーターとセレクタスイッチを搭載しています。
これにより出力管の最適動作ポイントをチェックできます。また、バイアスのズレが生じた場合はシャーシの上から半固定VRを簡単に調整できます。

プリント基板を使用せず、一点一点手配線を行うことで高音質化を図っています。

出力トランスにはタムラ製作所の最高級トランスを採用しています。
タムラ製作所は防衛庁の規格に合格するトランス技術を持ち、放送局用としても高い実績を持っています。採用されたトランスは耐入力100W以上の大型タイプで、しかも定損失は0.25dBと低くなっています。また、トランスのコアに特殊オリエントコアを採用することで全帯域に渡ってズレがありません。

パーツ類は単に音質が良いだけではなく、長期の使用に耐えうる信頼性の高いパーツを重視し、どのような環境で酷使されても初期性能を維持できるものを選択しています。
半固定VRには全て巻線式大型(30φ)密閉型を採用しています。また、ソケットは8Pはラックス製、9Pはシンチ製、そして初段管の9Pはタイト製金メッキを採用するなど、信頼性の高いパーツを採用しています。

フロント入力はシールド線を経由せず初段管にダイレクト接続が可能です。
通常の入力端子と同様に使える外、CDの音質も損なわずに再生できます。

フロントのアッテネーターを使用することで、プリアンプを接続せずに再生できます。

機種の定格
型式 ステレオパワーアンプ
実効出力 80W+80W(8Ω)
全高調波歪率 0.07%以下(1kHz、1W)
1.0%以下(1kHz、80W)
周波数特性 20Hz~20kHz ±1dB以内(80W)
入力感度 1V
インピーダンス 100kΩ
SN比 100dB(IHF-A、入力ショート)
負荷インピーダンス 4Ω、8Ω
付属機構 入力セレクター
バイアス調整機構
使用真空管 12AX7A:2個
12AU7A:2個
12BH7A:2個
KT88:4個
電源電圧 AC100V、50Hz/60Hz
消費電力 約300W(電気用品取締法)
外形寸法 幅415x高さ223x奥行380mm
重量 32kg