解説　

今、求められているプリアンプの形を追求して設計されたプリアンプ。

イコラジアー回路にはマランツのModel7に採用されている3段K-K NF方式を採用しています。
低インピーダンスで駆動するβ回路によって全帯域に渡って歪率を少なく抑えています。

イコライザ出力端子を搭載しています。
この端子は入力から出力までスイッチやボリュームを通過しないため、3段K-K NFのイコライザーの音が楽しめます。

ラインアンプ回路にはシンプルな回路構成を採用しており、トーンコントロールやフィルタ等の音質調整回路を取り除き、1段増幅の後にカソードフォロアーを加えた構成となっています。

電源部の高圧B電源回路にはファーストリカバリーダイオードを採用しています。
また、ヒーター電源に厳重なCRフィルター回路と定電圧回路の採用によってヒーター回路からのハムノイズの障害を除去しています。

シャーシ構成は、電源部、ライン部、イコライザー部を銅メッキのシールド板で仕切り、さらにボリュームスイッチ類をアルミ板でシールドしています。これにより信号レベルが異なる部門の増幅をセパレート化し、相互干渉を排除しています。

シャーシには1.6mm厚の溶接加工した箱型重量シャーシとアルミと銅メッキのシールド板を併用しています。これにより高剛性と非磁性化を兼ねた防振構造を実現しています。

回路の実装はプリント配線を排除することで音への影響を排除しています。
全てガラスエポキシ基板に端子をかしめ、一点ずつの手配線手法を採用しています。

フロントパネルにはアルマイト加工が施された8mm厚のアルミ押し出し材を採用しています。また、ツマミと銘板にはアルマイト加工が施されたアルミ削り出しの無垢材を使用しています。
シャーシには1.6mm厚の鋼板シャーシ、天板に2mm厚のアルミ板を採用しており、4段階のメタリック塗装が施されています。

機種の定格

型式	コントロールアンプ
出力電圧	定格:2V 最大:15V以上
出力インピーダンス	Pre out、EQ out:600Ω
全高調波歪率(2V、1kHz)	Phono:0.05%以下 Line:0.02%以下
入力インピーダンス	Phono:47kΩ Line:100kΩ
使用真空管	12AX7/ECC83x5
外形寸法	幅430x高さ90x奥行325mm
重量	約7kg