オーディオの足跡

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P-550の画像
 解説 

出力回路の低インピーダンス化と強力な電源部により、正確なエネルギー供給を図ったステレオパワーアンプ。

出力素子には、周波数特性や電流増幅率リニアリティ、スイッチング等の諸特性に優れ、コレクター損失130W、コレクター電流15Aという大出力マルチ・エミッタ構造のオーディオ用パワートランジスタを採用しています。
この素子を10-パラレル接続することによりハイパワーを実現しています。
また、ドライブ段には熱に対する動作が負特性のパワーMOS FETを採用しており、正特性のパワートランジスタと熱傾斜が相殺され、安定した動作を実現しています。

増幅回路には、出力信号を電流の形で帰還する電流帰還型増幅回路を開発・搭載しています。
この回路の基本原理は、まず帰還側の入力端子のインピーダンスを下げて電流を検出しており、その電流をトランス・インピーダンス増幅器でI-V変換(電流-電圧変換)し、出力信号を作ります。
この回路では帰還入力部分のインピーダンスが極めて低いので、位相回転が発生し難く、その結果位相保証の必要が殆どありません。このため、立ち上がり等の動特性に優れ、音質の改善を果しています。
また、この回路では利得を変化させても周波数特性はほとんど変化しません。

切替スイッチを搭載していろ、ブリッジ接続によるモノラルパワーアンプとしても使用が可能です。
ブリッジ接続とは、2チャンネルのアンプに同じ電圧で相互に逆位相の信号を入力し、両アンプの出力端にスピーカーを接続する方法で、これによって大出力と音質改善が図れます。

入力端子には通常のアンバランス入力の他に、外来誘導雑音を受けにくいバランス入力端子を搭載しています。P-550では入力回路のノン・インバート(+)とインバート(−)入力へそのまま信号入力する方式が採用されています。

信号が通過する部分には純度の高い銅を用いており、この上に金によるプレート化を行っています。
P-550では、プリントボード銅箔面やアース板、入力部のアース用配線板、パワートランジスタに電流を供給するバスバー、入力端子、スピーカー端子などに施されてます。特に、使用頻度の高い入力端子には、通常の約10倍の厚みを持たせ、信頼性向上を図っています。

電源部には、1200VAの大型トロイダル型トランスを採用しています。
また、電解コンデンサーには47,000μF/100WV(電荷量4.7クーロン)の大容量型を2個搭載しています。

アナログ式の大型パワーメーターを搭載しています。

出力端子には極太ケーブルやバナナ・プラグにも対応した大型スピーカーターミナルを採用しています。
スピーカー端子は2系統あり、バイ・ワイヤリング接続にも対応しています。

機種の定格
型式 ステレオパワーアンプ
連続平均出力(20Hz~20kHz)
ステレオ仕様時: 550W/ch(2Ω)
420W/ch(4Ω)
270W/ch(8Ω)
モノラル仕様時:
(ブリッジ接続)
1100W(4Ω)
840W(8Ω)
全高調波歪率
ステレオ仕様時: 0.05%(2Ω)
0.02%(4Ω~16Ω)
モノラル仕様時: 0.02%(4Ω~16Ω)
IM歪率 0.003%
周波数特性 20Hz~20kHz +0 -0.2dB(定格連続平均出力時)
0.5Hz~160kHz +0 -3.0dB(1W出力時)
ゲイン 28.0dB(ステレオ/モノラル仕様時共)
負荷インピーダンス ステレオ仕様時:2Ω~16Ω
モノラル仕様時:4Ω~16Ω
ダンピング・ファクター ステレオ仕様時:500
モノラル仕様時:250
入力感度(8Ω負荷)
ステレオ仕様時: 1.85V(定格連続平均出力時)
0.12V(1W出力時)
モノラル仕様時: 3.26V(定格連続平均出力時)
0.12V(1W出力時)
入力インピーダンス アンバランス入力:20kΩ
バランス入力:40kΩ
S/N(A補正) 123dB(入力ショート、連続平均出力時)
出力メーター 対数圧縮型
-50dB~+3dB及び出力直読目盛
電源 AC100V、50Hz/60Hz
消費電力 200W(無入力時)
980W(電気用品取締法)
920W(8Ω負荷定格出力時)
最大外形寸法 幅475x高さ211x奥行444mm
重量 33.0kg