オーディオの足跡

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P-370の画像
 解説 

これまでに培ってきた設計テクノロジーを受け継ぎ、技術と感性の熟成によってより一層音質に磨きをかけたステレオパワーアンプ。

出力素子には、周波数特性、電流増幅率リニアリティ、スイッチング等の諸特性に優れ、コレクター損失150W、コレクター電流15Aのハイパワートランジスタを採用しています。このトランジスタを3パラレル・プッシュプルで構成し、大型ヒートシンク上に取付けることで、効果的な放熱処理を実現しています。
これにより、超低インピーダンス負荷までリニアな大出力を実現しています。

出力信号を電流の形で帰還するカレント・フィードバック(電流帰還型)増幅回路を採用しています。
この回路の原理は、まず帰還側の入力端子のインピーダンスを下げて電流を検出し、その電流をトランス・インピーダンス増幅器でI-V(電流-電圧)変換し、出力信号を作ります。
帰還入力部分のインピーダンスは極めて低くなっているため、位相回転が発生しにくく、その結果位相保証の必要が殆どなくなっています。このため、少量のNFBで特性を大幅に改善できるため、立ち上がり等の動特性に優れた自然なエネルギー応答を実現しています。

電源部では、電源トランスに約700VAの大電力容量トロイダル型を採用しています。さらに、熱伝導に優防振効果の高い充填材を用いてケースに固着し、外部への影響を防いでいます。
トロイダル型トランスは、ドーナツ状のコアに太い銅線を巻くため、非常にインピーダンスが低く、小型で変換効率が高いなどの特徴を持っています。P-370ではスーパーリング型を採用しており、鉄芯の断面が円に近く、コイルも円形に近く巻け密着性が良いため、優れた特性を得ています。
また、アルミ電解コンデンサーには47,000μFの大容量コンデンサーを2個搭載しています。

外部誘導雑音に強いバランス接続用の入力端子を搭載しています。

ブリッジ接続によりモノラルパワーアンプとしても使用可能です。
ブリッジ接続は、極性が異なる2つのアンプに、逆相信号を入力し、両アンプの出力端にスピーカーを接続する方法で、より豊かなパワーが供給できます。
切替えはリアパネル側のモード切替スイッチで行います。デュアル・モノポジションでは、センターウーファー用出力にしたり、片チャンネル信号を両スピーカー端子から出力してバイアンプ駆動用に使用することが可能です。

アナログ式大型パワーメーターを搭載しています。
メーターの動作と照明をon/offするスイッチも搭載しています。

太いスピーカーケーブルにも対応できるスピーカー端子を2系統搭載しています。
通常は切替て使用しますが、A/B両系統を動作させて、バイワイヤリング接続をすることも可能です。

機種の定格
型式 ステレオパワーアンプ
定格連続平均出力(20Hz~20kHz)
ステレオ仕様時: 400W/ch(1Ω、音楽信号に限る)
300W/ch(2Ω)
150W/ch(4Ω)
75W/ch(8Ω)
モノラル仕様時:
(ブリッジ接続)
800W(2Ω、音楽信号に限る)
600W(4Ω)
300W(8Ω)
全高調波歪率
ステレオ仕様時: 0.05%(2Ω負荷)
0.02%(4Ω~16Ω負荷)
モノラル仕様時: 0.02%(4Ω~16Ω負荷)
IM歪率 0.003%
周波数特性 20Hz~20kHz +0 -0.2dB(定格連続平均出力時)
0.5Hz~160kHz +0 -3.0dB(1W出力時)
ゲイン 28.0dB(ステレオ/モノラル仕様時共)
負荷インピーダンス ステレオ仕様時:2Ω~16Ω
モノラル仕様時(ブリッジ接続):4Ω~16Ω
※音楽信号に限り、ステレオ1Ωとモノラル2Ω負荷が可能
ダンピング・ファクター 200(ステレオ/モノラル仕様時共)
入力感度(8Ω負荷時)
ステレオ仕様時: 0.98V(定格連続平均出力時)
0.11V(1W出力時)
モノラル仕様時:
(ブリッジ接続)
1.95V(定格連続平均出力時)
0.11V(1W出力時)
入力インピーダンス アンバランス入力:20kΩ
バランス入力:40kΩ
S/N(A補正、入力ショート) 120dB(定格連続平均出力時)
出力メーター 対数圧縮型、表示消灯機能付
-50dB~+3dB
電源 AC100V、50Hz/60Hz
消費電力 44W(無入力時)
475W(電気用品取締法)
335W(8Ω負荷定格出力時)
最大外形寸法 幅475x高さ180x奥行417mm
重量 24.4kg
付属 AC電源コード