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P-266の画像
 解説 

永年培ってきたアキュフェーズの開発技術によって誕生した、MOS FETを使用したステレオパワーアンプ。
ステレオパワーアンプ、A級ステレオパワーアンプ、モノラルパワーアンプ、A級モノラルパワーアンプの4通りの使用が可能です。

パワーMOS FET(Metal-Oxide Semiconductor Field Effect Transistor)は、バイポーラトランジスタのように電荷蓄積が無いので、高速スイッチング特性に優れ、高域でもノッチング歪を発生せず、広い帯域にわたって優れた歪特性を得ることが出来ます。
また、電圧制御素子なため、入力ゲートに信号電圧を印加するのみで電力増幅を行うことができ、大きな信号電力を要求するバイポーラトランジスタに比べ、前段のドライブ段は小電力用素子で十分であり、優れた素子を選ぶ事ができます。
さらに、ハイゲイン素子なため増幅段数を少なくすることができ、信号経路の単純化により安定性を向上させることができます。
そして、大電流領域の温度係数が負なため、何らかの原因で素子の電流が異常に増大するとペレットの温度が急上昇し、負の温度係数のために電流を減らす方向に働き、温度は低下して素子の破壊を防ぐ自己防衛作用があります。
また、優れた高域特性やリニアリティを持つなどの特長も持っています。

低インピーダンス負荷にも充分に耐えられるよう、強力な出力段と電源部で構成されており、出力段はMOS FETのトリプルプッシュプルで構成し、PD(ドレイン最大損失電力)600Wという余裕を持たせています。

動作切替スイッチを搭載しており、プッシュプル素子の動作領域が完全にオーバーラップする本格的な純A級方式でも動作させることが可能です。
A級動作への切替はバイアス切替回路で行います。オプトカプラーを回路内に組み込み、発光ダイオードを点滅させてバイアス電流を変えることにより、通常動作とA級動作を切替えます。

ブリッジ駆動スイッチを搭載しており、大出力パワーアンプとしても使用が可能です。
動作原理は、それぞれのアンプに同一波形で逆相の信号を入力し、スピーカーを両アンプの出力に接続することにより、スピーカーに印加される電圧は2倍となり、原理的には1台のアンプを動作させた時の4倍の出力が取り出せます。
この方式では、逆相駆動のため偶数次高調波歪がキャンセルされて特性が改善されるというメリットもあります。また、電源から流れるエネルギーがプラス、マイナス交互に流れ、一方向のみのエネルギーが両アンプに流れる事が無いので、見かけ上の電源変動率が改善されたことになり、リニアリティの良好なエネルギーをスピーカーに送り出す事が可能です。

プリドライブ段にはP-300XやM-100等に採用されたカスコード接続プッシュプル構成を採用しています。
カスコードはチューナーのフロントエンドのような高周波に使われる回路で、ミラー効果を発生せず高域特性が優れています。さらに素子の限界値までリニアリティが良好で、NFBをかける前の素特性が大幅に改善されています。

FET入力を採用しており、入力カップリングコンデンサーを取り去り直結にしています。
このままでは直流までも増幅してしまい、DC漏れのプリアンプと併用すると、直流が増幅されてスピーカーを破損する場合があります。これを防ぐため、P-266ではDCサーボアンプで直流帰還を施しており、直流を遮断すると共に、回路内で発生するDCドリフトを安定化しています。

プリアンプ部の電源を強化するため、左右チャンネルの整流回路を独立させ、それぞれのプリント・サーキットボード内に設けています。
さらにパワーレギュレーターで強化し、広帯域にわたって低インピーダンス化を実現しています。

超低域ノイズを取り除くため、サブソニックフィルターを搭載しています。

-20dBまで1dBステップで変化するアッテネーターを搭載しています。

ホールドスイッチを搭載した対数圧縮型ピークレベル・メーターを搭載しており、dB値と8Ω付加の出力電力を直読でき、切替える事でピークホールドも可能です。
ピークホールド時は3秒毎のサンプリング周期でその間のピーク値をホールドします。

出力リレーによるスピーカー切換機構を搭載しています。

別売りで天然ローズウッド仕上げのキャビネットがあります。

機種の定格
型式 ステレオパワーアンプ
連続平均出力
(20Hz〜20kHz、歪率0.01%)
ステレオ仕様時
Normal: 200W/ch(4Ω)
130W/ch(8Ω)
65W/ch(16Ω)
Class-A: 55W/ch(4Ω)
30W/ch(8Ω)
18W/ch(16Ω)
モノラル仕様時(ブリッジ接続)
Normal: 400W(8Ω)
180W(16Ω)
Class-A: 110W(8Ω)
55W(16Ω)
全高調波歪率(20Hz〜20kHz、
0.25W〜連続平均出力)
ステレオ仕様時: 0.01%(4Ω負荷)
0.005%(8Ω〜16Ω負荷)
モノラル仕様時(ブリッジ接続): 0.01%(8Ω負荷)
0.005%(16Ω負荷)
IM歪率(IHF) 0.003%
周波数特性 20Hz〜20kHz +0 -0.2dB(連続平均出力時、レベルコントロールMAX)
0.5Hz〜300kHz +0 -3dB(1W出力時、レベルコントロールMAX)
0.5Hz〜150kHz +0 -3dB(1W出力時、レベルコントロール-6dB)
ゲイン ステレオ仕様時:27.8dB
モノラル仕様時:33.7dB
負荷インピーダンス ステレオ仕様時:2Ω〜16Ω
モノラル仕様時:4Ω〜16Ω
ダンピングファクター ステレオ仕様時:120
モノラル仕様時:60
入力感度/インピーダンス
(8Ω負荷時)
ステレオ仕様時: 1.3V/20kΩ(連続平均出力時)
0.12V/20kΩ(1W出力時、IHF)
モノラル仕様時: 1.1V/20kΩ(連続平均出力時)
0.06V/20kΩ(1W出力時、IHF)
S/N(A補正)
ステレオ仕様時: 120dB(入力ショート、連続平均出力時)
100dB(入力1kΩ、1W出力時、IHF)
モノラル仕様時: 110dB(入力ショート、連続平均出力時)
90dB(入力1kΩ、1W出力時、IHF)
ステレオヘッドホン 低出力インピーダンス型
サブソニックフィルター 17Hz、-12dB/oct
出力メーター 対数圧縮ピーク指示型、-40dB〜+3dB及び出力直読目盛
ピークホールド切替付
使用半導体 トランジスタ:34個
FET:18個
IC:7個
ダイオード:68個
オプト・カプラー:2個
電源電圧 AC100V/117V/220V/240V、50Hz/60Hz
消費電力
Normal: 120W(無入力時)
500W(8Ω負荷定格出力時)
Class-A: 150W(無入力時)
190W(8Ω負荷定格出力時)
外形寸法 幅445×高さ160(脚含む)×奥行373mm
ウッドキャビネット:幅466×高さ190×奥行385mm
重量 20kg
別売 ウッド・キャビネット A-8(\16,000)