オーディオの足跡

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C-2800の画像
 解説 

アナログプリアンプの集大成として、さらに全回路の完成度を高めると共にAAVA方式ボリュームコントロールを搭載し、パーツ一つ一つの吟味と試聴を繰り返し、極限まで磨きぬかれた性能と音質により、最高峰を目指したコントロールアンプ。

新開発のAAVA(Accuphase Analog Vari-gain Amplifier)方式ボリュームコントロールを搭載しています。
これは、可変抵抗体を使用しない全く新しい概念のボリュームコントロール方式で、音楽信号を電圧→電流に変換し、電流をスイッチで切替えてゲインをコントロールし、再び電流→電圧に変換するアナログ構造となっています。
動作原理は、音楽信号をV-I変換器で「1/2、1/22、・・・、1/215、1/216」と16種類の重み付けされた電流に変換しています。この16種類の電流は、それぞれ16個の電流スイッチによってon/offし、その組み合わせで音量が決まります。切換制御はCPU(マイクロ・コンピュータ)によって、ノブ位置と音量が同じになるようにコントロールされます。これらの電流の合成が、音楽信号の大きさを変えるVariable Gain Circuit(音量調整回路)となり、さらに終段で合成された電流をI-V変換器によって電圧に戻します。
AAVAは、16個の電流スイッチの切替えで音量を可変します。16個のスイッチは2の16乗=65,536段階の組み合わせが可能となり、最大出力が5Vとすると、0.07mVの微小信号の分解能を持っています。
AAVAは電子回路なため、音楽信号が可変抵抗体を通過しないため、抵抗体からの熱雑音の発生が無く、さらに音楽信号がインピーダンスの影響を受けないため、音量を変えてもSN比が変らないという特長を持っています。さらに、構成上歪の影響が無く、超低歪率が得られます。
実際のボリューム操作は、従来の可変抵抗器を使用して、音量をそのノブ位置で絶対値を検出しているため、従来ボリュームと同じ操作感を得ています。

C-2800のアンプ回路は、入力バッファー、AAVA、バランス出力など左右合計18ユニットアンプで構成され、各ユニットアンプはガラスエポキシのマザーボード上に左右独立構成で配置されています。
これらのユニットアンプは相互干渉しないように8mm厚の硬質アルミによる枠組み構造によりしっかりと固定されており、電気的干渉、機械的振動を防止しています。

信号経路の引き回しを避けるためロジック・リレーコントロール信号切替回路を採用し、最短でストレートな信号経路を構成しています。

電源部には、新開発のR-トロイダルトランスを採用し、フィルターコンデンサとともに左右を独立させたモノラル構成となっています。
Rトロイダルトランスは断面形状が円形状のコアを使用しており、磁気損失を低減し効率を向上させることにより、リーケージフラックスは殆ど無くなっています。また、外装はガラス繊維を芯材に用い、強度の高い樹脂材の2重ケースと防振性・密着性の高いエポキシ充填剤による3重構造となっています。

信号伝送回路には、テフロン基材(ガラス布フッ素樹脂基材)によるプリント基板を採用しています。
テフロン基材は最も低い比誘電率と誘電正接をもち、高周波特性に優れ、また耐熱性も良いという特長を持っています。C-2800ではさらに銅箔面に金プレートを施し、さらに音質の向上を図っています。

プリアンプ部のゲインは3段階で選択可能となっています。

音質を重視し、専用のヘッドホンアンプを内蔵しています。

外部プリアンプとの切替えが可能なEXT PRE機能を搭載しています。

低音・高音の量感不足を補うコンペンセーターや位相切替機能、アッテネーター機能、サブソニックフィルターなどを搭載しています。

パーシモン仕上げのウッドケースに納められています。

別売りで専用のフォノイコライザーユニットがあり、リアパネル側に増設することでアナログレコードの再生にも対応が可能です。
AD-2800はテフロン基材(ガラス布フッ素樹脂基材)を採用しており、頑丈なアルミケースに収納することで外部からの影響を低減しています。
また、入力端子と増幅回路を最短距離で接続してSN比を改善しており、本体との接続には信頼性の高いDIN規格のコネクターを採用しています。

C-290、C-290Vで使用したフォノイコライザーユニットAD-290、AD-290Vと互換性があり、C-2800に使用することが可能です。
また、AD-2800はC-290、C-290Vにも使用することが可能です。

機種の定格
アナログ・ディスク特性はAD-2800増設時を示す
型式 ステレオコントロールアンプ
周波数特性
Balanced、Unbalanced: 3Hz~200kHz +0 -3.0dB
20Hz~20kHz +0 -0.2dB
AD MM/36dB、MC input:20Hz~20kHz ±0.2dB
AD MM/30dB input:20Hz~20kHz ±0.3dB
全高調波歪率 0.005%
入力感度/インピーダンス
(定格出力/0.5V出力)
AD MM/30dB:8.0mV/2.0mV/47kΩ
AD MM/36dB:4.0mV/1.0mV/47kΩ
AD MC/62dB:0.2mV/0.05mV/10Ω、30Ω、100Ω切替
AD MC/68dB:0.1mV/0.025mV/10Ω、30Ω、100Ω切替
Balanced:252mV/63mV/40kΩ
Unbalanced:252mV/63mV/20kΩ
定格出力/インピーダンス Balanced、Unbalanced output:2V/50Ω
Rec(AD入力時):252mV/200Ω
S/N、入力換算雑音
入力ショート・A-補正 EIA S/N
定格出力時 S/N 入力換算雑音
AD MM/30dB: 95dB -137dBV 91dB
AD MM/36dB: 89dB -137dBV 92dB
AD MC/62dB: 80dB -154dBV 87.5dB
AD MC/68dB: 75dB -155dBV 88.5dB
Balanced: 111dB -123dBV 110dB
Unbalanced 111dB -123dBV 110dB
最大出力レベル Balanced、Unbalanced output:7.0V
Rec(AD入力時):6.0V
Line最大入力電圧 Balanced、Unbalanced input:6.0V
AD最大入力電圧
(1kHz、歪率 0.005%)
MM(30dB/36dB) input:300mV/150mV
MC(62dB/68dB) input:7.5mV/3.75mV
最小負荷インピーダンス Balanced、Unbalanced output:600Ω
Rec:10kΩ
ゲイン
(ゲインスイッチ18dBポジション)
Balanced、Unbalanced input → Balanced、Unbalanced output:18dB
Unbalanced input → Rec output:0dB
AD MM(30/36dB) input → Balanced、Unbalanced output:48/54dB
AD MM(30/36dB) input → Rec output:30/36dB
AD MC(60/66dB) input → Balanced、Unbalanced output:80/86dB
AD MC(60/66dB) input → Rec output:62/68dB
※ゲインスイッチは、12/18/24dB切替可能
コンペンセーター
(Volume -30dB)
1:+3dB(100Hz)
2:+8dB(100Hz)、+6dB(20kHz)
サブソニックフィルター 10Hz、-18dB/oct
アッテネーター -20dB
電源 AC100V、50Hz/60Hz
消費電力 48W
最大外形寸法 幅477x高さ156x奥行412mm
AD-2800増設時:奥行414mm
重量 21.2kg
AD-2800増設時:22.1kg
付属 リモートコマンダー RC-32
AC電源コード
プラグ付オーディオ・ケーブル(1m)
別売 フォノイコライザーユニット AD-2800(¥200,000)