オーディオの足跡

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C-265の画像
 解説 

バランス伝送技術を踏襲しつつ、ラインアンプ部をカレント・フィードバック増幅回路で構成し、クオリティの重視と高音質再生を目指して開発されたコントロールセンター。

ラインアンプ部には、出力信号を電流の形で帰還するカレント・フィードバック(電流帰還型)増幅回路を採用sいています。
この回路では、帰還側である入力端子のインピーダンスを下げて電流を検出し、その電流をトランス・インピーダンス増幅器でI-V変換し、出力信号を作り出しています。この回路では帰還入力部分のインピーダンスが極めて低いため、位相回転が発生し難く、その結果位相保証の必要が殆どありません。
このため、少量のNFBで諸特性を大幅に改善でき、立ち上がり等の動特性に優れ、自然なエネルギー応答を実現しています。

ブリッジ・フィードバック方式のバランス出力回路を採用しています。
バランス伝送は、お互いに位相が反転した正負対称信号を同時に送る方式で、コモンモードの雑音成分を除去する能力に優れています。
C-265ではバランス伝送のためにamp1とamp2の2組のアンプを用意しており、それぞれの出力を相手側にフィードバックするたすき掛けの関係として、+−の対称信号を低いインピーダンスで送り出しています。この回路の特長は、+−の対称信号がグラウンドからフローティングされているため、出力の片側をアースしても両方のアンプが作動し、出力電圧が変化しません。

ラインアンプ部は、ピュア・コンプリメンタリー・プッシュプル回路で、これをカレント・フィードバック増幅回路によるディスクリート・パーツで構成しています。これにより各段の位相保証を軽くすることができ、より自然な音質を得ています。
また、ボリュームの手前にゲインを持ったバランス入力アンプを置き、ボリュームの後にこのラインアンプを配置することで、ボリュームを絞った実用域でのS/Nを改善しています。

C-265はバランス入力アンプ、ラインアンプ、バランス出力アンプの左右合計6ユニットアンプで構成されています。これらのユニットアンプは相互干渉しないように厚手のアルミ押出し材で固定し、外部振動による共振を防止しています。

電源トランス、フィルターコンデンサーとも左右独立にし、電気的に完全にモノラル構成としています。
これにより電源部を介してのチャンネル間クロストークを抑えています。
さらに各ユニットアンプに専用の広帯域電源回路を搭載することにより、アンプ間の相互干渉を防止しています。

最短でストレートな信号経路を構成するためロジック・リレーコントロール方式を採用しています。
これに使用するリレーには通信工業用の密閉形リレーを採用しており、接点は金貼り・クロスバーツイン方式で、低接点抵抗・高耐久性を実現しています。

ヘッドホン専用のアンプを設けており、高音質化を図っています。
また、出力on/offスイッチでパワーアンプへの出力を切り、メインボリュームでヘッドホン出力を可変することが可能です。

トーンコントロールには加算型アクティブ・フィルター方式を採用しています。
この方式では、本来のフラット信号はストレートに通過し、必要に応じて別で特性を作り、フラット信号から加減させることで特性を調整しています。

バランス入力を2系統搭載しています。

ボリュームには特に歪率の小さい抵抗体を用いた高音質タイプを採用しています。この音量調整器とクラッチ付の小型モーターを組合わせる事で、リモートコマンダーによる音量コントロールを可能にしています。

リアパネルにAAB規格に対応したオプションボードを増設できるスロットを装備しています。

機種の定格
(アナログ・ディスク特性は入力ボードAD-10増設時の特性です)
型式 ステレオコントロールアンプ
周波数特性
Balanced、Unbalanced: 3Hz~350kHz +0 -3.0dB
20Hz~20kHz +0 -0.2dB
AD input:20Hz~20kHz ±0.2dB
全高調波歪率 0.005%
入力感度/インピーダンス
(定格出力/0.5V出力)
AD MM:8.9mV/2.2mV/47kΩ
AD MC:0.25mV/0.063mV/10Ω、30Ω、100Ω切替
Balanced:252mV/63mV/40kΩ
Unbalanced:252mV/63mV/20kΩ
定格出力/インピーダンス Balanced、Unbalanced output:2V/50Ω
Tape rec(AD入力時):252mV/320Ω
S/N、入力換算雑音
入力ショート・A-補正
定格出力時 S/N 入力換算雑音 EIA S/N
AD MM: 92dB -133dBV 85dB
AD MC: 75dB -147dBV 80dB
Balanced: 106dB -118dBV 99dB
Unbalanced: 105dB -117dBV 99dB
最大出力レベル
(歪率 0.005%、20Hz~20kHz)
Balanced、Unbalanced output:6.0V
Tape rec:6.0V
最小負荷インピーダンス Balanced、Unbalanced output:600Ω
Tape rec:10kΩ
ゲイン Balanced、Unbalanced input → Balanced、Unbalanced output:18dB
AD MM input → Balanced、Unbalanced output:47dB
AD MC input → Balanced、Unbalanced output:78dB
トーンコントロール 低音(300Hz):±10dB(50Hz)
高音(3kHz):±10dB(20kHz)
ラウドネス・コンペンセーター +6dB(100Hz、Volume -30dB)
アッテネーター -20dB
ヘッドホン端子 適合インピーダンス:4Ω~100Ω
電源 AC100V、50Hz/60Hz
消費電力 17W
最大外形寸法 幅475x高さ150x奥行404mm
重量 15.8kg
付属:リモート・コマンダー RC-20
リモコン方式 赤外線パルス方式
電源 DC 3V
乾電池 単3形(SUM-3/R6)、2個
最大外形寸法 幅55x高さ194x奥行18mm
重量 100g(乾電池含む)
別売:オプションボード
Line-10の画像 ライン入力ボード Line-10(¥8,000)アンバランス方式の一般的なハイレベル入力端子。
CDプレイヤー、チューナーなどアナログ信号を再生します。
AD-10の画像 アナログ・ディスク入力ボード AD-10(¥50,000)高性能ハイゲイン・イコライザーの搭載によりあらゆるカートリッジに対応しています。
内部ディップスイッチにより、MM/MC切替、MC入力インピーダンス、サブソニック・フィルターon/offを設定できます。

MM ゲイン:29dB
入力インピーダンス:47kΩ
MC ゲイン:60dB
入力インピーダンス:10、30、100Ω切替