オーディオの足跡

Accuphaseの製品をヤフオク!で検索
PR:ヤフオク!で中古オーディオを検索

A-50の画像
 解説 

アキュフェーズが創立以来蓄積したオーディオ・テクノロジーと最高グレードの素子を投入し、再生音楽の理想を追求して完成した、本格的な純A級ステレオパワーアンプ。

出力段には、音質・信頼性に定評のあるパワーMOS FETを採用しており、NチャンネルパワーMOS FET及びPチャンネルパワーMOS FETをそれぞれ10-パラレル接続した、プッシュプル構成となっています。
MOS FET1個の許容損失電力は120Wあり、しかも10-パラレル接続なため、1ペア当りのパワーの負担は5Wになるため、MOS FETの直線性に優れた小電力領域を無理なく使用できています。また、純A級動作による大電流も1/10になり、回路全体の安定度を向上させています。
A級動作による発熱処理には、アルミダイキャストによる巨大なヒートシンクを採用しており、安定度を向上させています。
さらに、ドライブ段にもパワーMOS FETを用いる事で、スイッチング・スピードが高くなり、同時に負帰還の系が軽くなって音質向上を実現しています。
なお、音楽信号で時々現れる瞬間的なパルスをクリッピングから救うため、最大クリッピング・レベルは100W(8Ω)に設定されています。

入力段は、平衡差動ピュア・コンプリメンタリー・プッシュプル構成で、+(ノン・インバート)、−(インバーと)入力回路にそれぞれ高入力インピーダンス・低出力インピーダンスのFETバッファーが採用されています。
この入力回路の重要な部分を60mmx35mmの大型ハイブリッドICによりモジュール化しており、アルミナ磁器のベースの上に対称回路を配置し、温度特性・対雑音特性などを向上し、性能・信頼性・安定性を向上させています。
さらに、このICは厚手のアルミ材で覆われ、外部からの影響を防いでいます。

ブリッジ接続によりモノラルパワーアンプとして使用することが可能です。
ブリッジ接続は、2個のアンプに同じ電圧でお互い逆位相の信号を入力し、両アンプの出力端にスピーカーを接続する方式で、8Ω負荷を接続すると、4Ωステレオ駆動時の2倍の出力を得ることが可能です。
A-50のブリッジ接続は2つのアンプの差動入力の極性を利用しており、互いに逆相信号が入力されるように接続変更することで、位相反転回路を挿入しない純粋な切替回路を構成しています。

通常のRCAピンジャック入力の他に、本格的なバランス入力を設けており、XLRタイプ・コネクターによりバランス出力を持つ機器との接続が可能です。
A-50のバランス入力には差動入力回路のノン・インバート(+)とインバート(−)入力へそのまま信号を注入する構成となっています。このためアッテネーターには連動誤差の少ない1dBステップの2連アッテネーターを採用しています。
このアッテネーターは特に歪率が小さく、耐摩耗性に優れた鏡面仕上げの抵抗体を採用した高音質タイプとなっています。

信号が通過する部分には純度の高い銅を採用しており、この上から金によるプレート化を行い表皮抵抗を少なくし、電流の流れをスムーズにしてます。
また、大電流を扱う部分に使用されている無酸素銅板にも金プレート化を施しており、さらに、アッテネーターまわりのシールドコートには、より高純度の線材を用いることで、音質の向上を図っています。

電源部には、1000VAの大電力容量の高効率トロイダル型トランスを採用しています。このトランスをさらにアルミダイキャストケースに封入し、内部に振動を抑える弾性係数を持つ樹脂を用いて固定することで、外部への影響を防いでいます。
また、平滑コンデンサーには56,000μFx2(電荷容量3.5クローンx2)の大容量コンデンサーを採用しています。一般的なコンデンサーはビニール・スリーブで絶縁されていますが、A-50ではウレタン・コーティング材(ファンタス・コート)という弾力性のあるソフトコーティングを施す事で、振動に強い構造となっています。

デジタル表示のパワーメーターを搭載しています。
メーター回路は、スピーカーの実装インピーダンスに基く電力値を表示しており、電流と電圧を検出し、これをアナログ乗算器にかけて電力を算出、この値をA/Dコンバーターからマイクロ・コンピューターに送り、デジタル表示しています。
表示の静止時間(ホールド・タイム)は1秒と無限大(∞)時間の切替えが可能です。また、表示が不要の場合には消灯することも可能です。

極太スピーカーケーブルにも対応した超大型スピーカー端子を採用しています。
この端子は、真鍮無垢材から削り出して金プレート化し、その上に絶縁目的のモールドキャップを被せたもので、バナナタイプのプラグを挿入することも可能です。

機種の定格
型式 ステレオパワーアンプ
連続平均出力
(20Hz~20kHz)
ステレオ仕様時: 200W/ch(2Ω)
100W/ch(4Ω)
50W/ch(8Ω)
モノラル仕様時:
(ブリッジ接続)
400W(4Ω)
200W(8Ω)
全高調波歪率
ステレオ仕様時: 0.05%(2Ω)
0.02%(4Ω~16Ω)
モノラル仕様時: 0.02%(4Ω~16Ω)
IM歪率 0.003%
周波数特性 20Hz~20kHz +0 -0.2dB(連続平均出力時、レベルコントロールmax)
0.5Hz~160kHz +0 -3.0dB(1W出力時、レベルコントロールmax)
0.5Hz~110kHz +0 -3.0dB(1W出力時、レベルコントロール-6dB)
ゲイン 28.0dB(ステレオ/モノラル仕様時共)
負荷インピーダンス ステレオ仕様時:2Ω~16Ω
モノラル仕様時(ブリッジ接続):4Ω~16Ω
ダンピング・ファクター ステレオ仕様時:160
モノラル仕様時(ブリッジ接続):140
入力感度(8Ω負荷時)
ステレオ仕様時: 0.80V(連続平均出力時)
0.11V(1W出力時)
モノラル仕様時:
(ブリッジ接続)
1.59V(連続平均出力時)
0.11V(1W出力時)
入力インピーダンス アンバランス入力:20kΩ
バランス入力:40kΩ
S/N(A補正) 110dB(入力ショート、連続平均出力時)
出力メーター
型式: 電力の真値表示型
表示範囲: 0.1W~400.0W(ステレオ仕様時)
1W~2000W(モノラル仕様時)
ホールドタイム: 1秒、∞、切替式
表示消灯機能付
電源 AC100V/117V/220V/240V、50Hz/60Hz
消費電力 310W(無入力時)
550W(電気用品取締法)
375W(8Ω負荷定格出力時)
最大外形寸法 幅475x高さ239x奥行550mm
重量 48.5kg